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道具はどんなのがいるの?

 木っ端を釣るのに特別な道具は必要ありません。まあ糸と針と餌があれば釣れちゃいます。しかしスポーツとして安全に楽しむためには、やはりある程度それなりの道具が必要になってきます。また少しでも釣果を上げようと思うならそれなりの釣り方もしないといけません。

 木っ端を釣るのに必要な道具は、竿、リール、浮き、道糸、ハリス、針、ガン玉と呼ばれるオモリ、より戻し、これらは最低限必要です。その他に水汲みバケツ、撒き餌を作るためのバッカンと呼ばれるバケツ、撒き餌を撒く柄杓、撒き餌をかき混ぜたり凍ったオキアミを砕く撒き餌ブレンダー、大物が釣れた時のためにタモ網、釣れた魚を生かしておくためのスカリも必要になります。

 また帽子やサングラスなどもあった方がいいですね。それに雨具や防寒具なども季節や天候によっては必要になってきます。

さらに重要なこととして、磯場に出る場合には、スパイクブーツとフローティングベストも必要になります。海では「えっ、こんな所で」と思うような所で結構事故がおきています。先日熱海の大堤防で十数人が高波に流され、うち二人の方が亡くなっています。当日は接近する台風のせいで波が高かったようですが、海に落ちたとき、波をかぶったときの安全対策は万全に越したことはありません。

 安全に絶対はありません。私も過去に何度か「ここなら絶対に波を被ることはない」というような場所で、一発大波で全身ずぶ濡れになったことがあります。楽しいはずのレジャーが台無しにならないよう、安全対策にだけは充分すぎるくらいになった方が得策です。そしてお子さんを連れて行く場合などは、絶対に無理をしないことが必要です。

それではそれぞれ道具を一つずつ見ていきましょう。



竿
 良く使用する竿は、磯竿1号5.3mというやつです。5.3mというと長いと感じる方もいると思いますが、磯場などで手前の岩を避けたりするときに、これくらいの長さがないと困ります。また1号というのは竿の強さとか堅さとかをあらわすもので比較的柔らかい竿です。柔らかめで軽い竿が使いやすいでしょう。

 竿にはインナーガイドとアウトガイドがあります。これは糸が竿の中を通る構造になっているものがインナーガイド、竿の外側に付けられたガイド(糸を通す輪)を通るものをアウトガイドと言っています。
 使う分にはインナーガイドの方が格段に使いやすいのですが、安いものやまた手入れが悪いと糸の出が悪くなることがあります。

インナーガイド竿 アウトガイド竿
 どちらの竿がいいかは個人的な好みもありますが、インナーガイドの方が一般に値段が高くなっていますので、初心者の方はアウトガイドの安い竿で充分だと思います。問題はインナーかアウトかというよりも、重さにあると思います。同じ程度の値段の竿を比べる場合、同じ号数、同じ長さなら軽い方の竿を選んだ方が良いでしょう。

 ただ同じ重量でも重心の違いで、持っているときにやけに重く感じる竿もあります。これを持ち重りと言いますが、この持ち重りがするかどうかは、購入時に伸ばして実際に持ってみて比較するのが一番です。

 また竿って結構折れるんですよ。実際に釣っているときよりも、手入れをしているときとかに穂先がポキッと折れたりします。自分で補修できればいいのですが、修理に出すと結構な値段を取られます。ですから最初からあまりいい竿を買うと後悔しますから、取り扱いに慣れるまでは安い竿で我慢しましょう。
リール
 リールにはいろいろな種類がありますが、木っ端釣りに便利なのはスピニングリールと言うタイプのものです。道糸3号が100〜150m程度巻けるサイズのもので充分です。

 選ぶときに重要なポイントとして、ハンドルを回したときにカチカチカチとかカリカリカリとか音がするものは避けましょう。最近はこういうものは少なくなりましたが、それでもバーゲンコーナーなどに置いてあります。
 この音は、ストッパーと言う逆転防止装置のツメが出す音で、最近のリールでは逆転防止装置にツメを使わず特殊なローラーベアリングで行っています。したがって音のするタイプは旧式のものが多いので、できるだけ避けたほうが無難です。

 またこの逆転防止機構にも良いものとそうでないものがあります。ハンドルを逆回転させたときに遊びが大きいものは一般に安いものです。良いリール、品質の良いリールでは、逆回転させたときの遊びがほとんどなく、まったく逆回転しないできゅっと止まります。こういうリールが安い値段で出ていればそれを選びましょう。

 あとスピニングリールは使用しているうちに、糸に撚れがかかってしまいます。糸に撚れがかかってくると竿先に糸が絡みついたりして、竿の破損につながります。糸撚れを出しにくくする機構のついた物がいろいろ出ていますので、そういった物を選んだ方が良いでしょう。

 竿と異なりリールには機械的な部分が多いので、あまり安いものは避けたほうが良いかもしれません。
浮き
 木っ端は普通浮き釣りで狙います。別に浮き釣りでなくても釣れますが、投げる、流す、アタリを取るなどの総合的なことを考えると浮き釣りが有利になります。

棒浮き各種
 浮きは大きく分けて棒浮きと円錐浮きというタイプに分類できます。棒浮きは細長い木の浮きの先にプラスチックの目盛りが付いたような形態のもので、いろいろな長さのものが売られています。また長さが同じ物でも太さが違ったり形が違ったりしてバリエーション豊富です。一般的に棒浮きのほうが感度が良く、小さいアタリを取ることができるように設計されたものが多くなっています。
円錐浮き各種


 円錐浮きは丸くて浮きの中を糸が通るように作られています。小さく、操作性が良いので最近ではこのタイプの浮きを使う人が増えています。形やサイズ、色もいろいろなバリエーションがあります。

 さてどの浮きを選べばよいかという問題ですが、一言で言えば好みの問題です。棒浮きでも円錐浮きでも木っ端を釣るのに大差はありません。

 ですが、これだけは抑えておかなければいけないポイントがあります。まず浮力。これはその浮きがどの位の重さのオモリをつなげても沈まないかという目安です。浮力をあらわす表示にはB,2B,G,0,00とかいろいろあるようですが、これはガン玉と呼ばれる釣り用のオモリの単位に合わせられているからで、浮力Bの浮きはBのガン玉までなら付けても沈まないと言った意味になります。(ガン玉の重さについてはオモリのところで話します)

 普通木っ端釣りをする場合には、0、B、3Bの3種類くらいあればほとんどのスチュエーションをカバーできます。その中でも一つと言われるとBをお勧めします。まあ堤防や小磯からの木っ端釣りであれば、とりあえず浮力Bが一つあればほとんど問題ないでしょう。

 ただし、浮きって消耗品なんですよ。針が海底の障害物に引っかかってしまい、無理に引っ張ったときなど道糸から切れることもあり、そのときに浮きが外れて流れていってしまうことが結構あります。また岩やコンクリートなどにぶつかり、傷が付いたり割れたりと、結構消耗します。ですから高級品は避け、できるだけ安いものを数個用意した方が良いでしょう。
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