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釣行の前に

 さて道具が一通り揃って、さあこれでいつでも釣りに行ける、と思っている方、ちょっと待ってください。釣りというレジャーを安全に楽しくするためには、天候や潮の満ち引き、波の大きさなど、主に安全面で充分な事前調査が必要です。

 それより何より、仕掛けを作るための糸や針の結び方も知っておかなくてはいけません。釣り場で困らないようにしっかり練習してから行きましょう。


糸や針の結び方
 糸と糸、糸とより戻し、糸と針などのそれぞれの結び方をしっかりと覚えておかないと、釣り場に行ってから困りますし、大物がかかった時などに悔しい思いをすることになります。

糸と糸の結びには、ブラッドノット。糸とより戻しの結びには、サルカン結び(クリンチリット)。糸と針の結びには外掛け結び。最低この3種類の結び方はしっかりマスターしておく必要があります。

それぞれの結び方は、ナイスフィッシングさんのホームページで紹介されていますのでしっかり練習してください。
天候
 これはもう、いまさら言うまでもなく、天気予報を見ればいいんですが、釣り場の天気が予報と違うことが結構あります。テレビなどの天気予報は広域を対象としていますので、特定の釣り場などピンポイントの天気予報はしてくれません。また風の強さや風向きなども詳しく教えてくれないものです。

 そこで、釣りには釣りの専用の天気予報で調べましょう。yahoo天気情報−釣り情報−では全国の主要な釣り場の詳細な天気予報が調べられます。
 ここでは主な釣り場のピンポイント予報として、3時間毎の天気・気温・湿度・降水量・風向/風速と、あと波の高さ・日の出/日の入り・潮まわり・干潮/満潮時刻が表示されます。また一週間先までの予報も出てますので、ここだけ見れば大体の情報は掴めます。
 さらに60時間先までの波高予測・波周期予測・風向風速予測も見られます。これで変化の具合が読み取れますので、かなり強力な武器になります。
 あとWNI釣り情報でも当日・翌日のみの予報が見られます。(2012年9月現在、使用できなくなっていますので削除しました)
潮の満ち引き
 こちらももう良くご存知だとは思いますが、海には満潮・干潮があります。ただし同じ満潮でも海面の高さが違ったり、満潮と干潮の海面の高さの差はいつも同じではないということをご存知ですか?
 大潮とか小潮とかいう呼び方で、その日の満潮時・干潮時の海面の高さの具合を表現しています。大潮というのは満潮と干潮の海面高の差が大きい時期で、小潮は逆に差の少ない時期です。

 大潮・小潮とかの事や満潮・干潮の時間のことを潮回りと言ってますが、この潮回りを知っておかないと釣り場に入れなかったり、釣り場から帰れなくなったりもします。特に真鶴半島先端部の磯場は足場が低い所が多く、釣り場に出るために溝や水溜りを越えないといけない場所が多いです。

 代表的な釣り場であるカワウソでは、海面高が高くなると島のようになってしまい、完全に孤立してしまいます。そのほかにも似たような場所が多く、海面高が高い場合にはほとんど近寄れない場所ばかりです。つまり大潮の満潮時には渡れない、帰れないという状況になります。

 そこで、海面高がどのくらいであるかを知るために、タイドグラフというのがあります。これは潮回りと満潮・干潮時刻、その時の潮位(海面高)が表示されているものす。
 タイドグラフには、最も満潮になる時刻、最も干潮になる時刻が表示されていますが、計測地点は釣り場ではなく、東京の芝浦などの決まった場所のものが多いです。その場合には指示に従って時間の微調整が必要です。例えば真鶴ならば、満潮・干潮と指定されている時刻から−10分が実際の満潮時刻・干潮時刻になります。

 釣行の際には、このタイドグラフを良く確認して行くことが必要です。私は釣りの窓口潮汐表を良く利用しています。ここでは日本全国の主要な700以上の地点の潮汐グラフを見ることができるので、ここで潮位を確認し、釣り場を決定する材料としています。(2009年9月現在、使用できなくなっていますので削除しました)
 私が最近利用するようになったのが”tide736.net”(日本沿岸736港の潮汐表)です。全国736の地点の潮汐をグラフ表示できます。今日の潮汐だけでなく、潮汐カレンダーで一ヶ月間の潮汐の変化も確認でき、選択した日の潮汐表を表示できるなど、機能的にもすばらしいです。
 例えば真鶴では、潮位が概ね120cmを超えると磯場に入り難くなりますので、磯場を避けて漁港の堤防などに行ったほうが良いと思います。

 まあもちろん一日中満潮ではないですから、干潮時間帯を狙って釣り場に入ることはできます。しかしその場合には、常に戻る時のことを考えておいてください。大潮の時などは、ちょっと油断している隙に帰り道が水没しているなんてことがよくあります。

 ついでに話しておきますと、大潮・小潮は約2週間ごとに繰り返します。満月・新月を中心としてその前後3日間から4日間が大潮、半月の前後3日間程度が小潮になります。その間には中潮とか長潮とか若潮とかが入って1セットになります。小潮・長潮・若潮・中潮・大潮・中潮・小潮というサイクルになります。なぜか大潮から小潮へ向かう時には長潮・若潮は入りません、なぜでしょうね?

 潮の満ち引きは、一日にほぼ2回ずつあります。同じ満潮でも大潮の時と小潮の時には潮位が違います。また大潮の時には朝晩に満潮、小潮の時には朝晩が干潮になります。


波の大きさ
 干潮満潮も重要な要素ですが、波が高いか静かかというのも非常に重要です。もし釣りをしている最中に波が高くなってきたら、早めに撤退を決意するべきです。まだ足元を洗うだけだから大丈夫だろうなんて考えていると、簡単に足元をすくわれます。また体が大丈夫でもバッカンや荷物などを流されてしまうこともあります。

 天気予報では、「明日の波の高さは2mぐらいでしょう」とか言いますが、これは、100回の波が押し寄せたうち、高い方から順に選んだ33の波の高さを平均して表しているそうです。
 ただ海の波は、高さや長さが異なるたくさんの波が重なり合ってできているので、ある波の山と、別 の山が重なると、予報よりも大きな波になります。統計によると、100回の波に1回は予想の波の高さの1.6倍、1000回の波に1回は約2倍の高波が押し寄せると言われています。また特定の条件が重なった場合、とんでもなく大きな波になることもあります。それが最近有名になった一発大波と呼ばれるやつです。

 1つの波が寄せてから次の波が寄せるまで大体7〜8秒として、予想の波の高さが2mの場合、約10分間に1度は3m前後の波が来て、約2時間に1度は4mの大波が来る可能性があることになります。

 真鶴半島の先端部では、大体1.5m以上の波になるとほとんどの釣り場が波をかぶります。ただし潮回りによって海面の低い時、高い時でも違いますので、一概には言えませんが、波高が1.5mを超える予報の場合には磯場へは出ずに、漁港の堤防にしておいた方が安全です。

 波の大きさの予報を見るのに、私はよくIMOC波浪予報yahoo天気情報−波予想−を利用します。これはグラフィック表示で見易く、また予報精度も高いようです。何より時間ごとの変化を見られますので、だんだんひどくなるのか、静かになるのかの見極めもできます。また前出のWNI釣り情報でも波の高さの予報が見られます。(2012年9月現在、使用できなくなっていますので削除しました)

 ただし注意しなければならない点があります。それは「うねり」です。うねりは遠くの台風などからの、波長と周期の長い波です。うねりがあっても、波の高さはたいしたことがないように予報されますが、うねりがあると岸の近くで波が大きくなりますので、釣り場では予報以上の大波になっていることがあります。

 太平洋のはるか遠方海上に台風があるだけで、太平洋岸にはうねりが入りますので、波高予報では読みきれない高い波が出ることがあります。平成14年10月に熱海の大堤防で発生した高波による事故の時にも、はるか太平洋沖合いを台風が接近中でした。

 そこで、天気予報の天気図に台風があるときには、それがどんなに遠くてもうねりの入っている可能性がありますから、十分に注意が必要です。そのような時には釣行を避けるべきです。

 台風以外でも、強い風が吹いた後などにうねりが残ることもあります。そこでうねりがあるかどうかをyahoo天気情報−波周期−で見ておきましょう。ここでは波の周期が色分けで表現されていますが、色が濃いオレンジ色に近い時、つまり波周期が長い時はウネリが入っているというのが分かります。

 またIMOC府県天気予報文でも確認出来ます。文字ばかりの天気予報で、少々見辛いのですが、各県ごとの「海」という項目に波の予報が出ています。ここの予想波高の後に「うねり」と出ていれば、危険な状態も予想できますので釣行は控えましょう。
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