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2001年10月27日(神奈川県・真鶴)−若潮− なんじゃこの波は! 写真あり

 27日、山の神から釣行の許可が出たので、久々に真鶴へ行くことに。最近ばらさんがぜんぜん釣行していないので、是非にと誘い出して同行決定。さらに湯河原の実家に行っている、つるぞうさんも散歩がてらに見に来るとの事です。

 前日の天気・波浪予報は、全国的に晴れで絶好の行楽日和、波も1mと穏やかで、これならばらさんもドタキャンはないだろう。場所はばらさんの好きな白磯(大ヶ窪)を第一候補として、もし先釣者がいれば岩インター横のテトラを狙ってみようか。もしそこがだめならカワウソか、対石へ回るという手筈になってます。

1.なんじゃこりゃ!?
 いつも通りの時間に起きて、いつも通りのバスで駅に出て、いつもの電車に乗る。いつもと同じなんですが、季節の変化を肌で感じます。前回はまだ暑くて電車のクーラーが心地よかったんですが、10月の末ともなると朝の空気はひんやりとして、とても気持ちがいいです。大荷物を担いで歩いてもすがすがしい季節になりました。

 さて、早川を過ぎた辺りからそろそろ海が見えてくるんですが、海は静かそうです、静かそうですが何か様子が変です。波打ち際に泡が一杯貯まってるんです。前に一度これと同じような状況にあったことがあります。そのときは強風と大波で釣りになりませんでした。
 まさか・・・天気予報では絶好の行楽日和だって言ってたじゃん。きっと夕べのシケの名残かなんかでしょ、とこの時はまだ気楽なもんでした。

 根府川辺りでは磯場・ゴロタ場が見えますが、一面にサラシが出ています。でも波はないように見えるんですが・・・。ところが遠くの方で白波が崩れ、磯場に駆け上がリ、それが磯伝いにだんだん近づいてきます。なんじゃこりゃ!?えげつないウネリじゃん!!
 ウネリは波長が長いんでしょうか、沖のほうでは一見ベタ凪に見えます。波打ち際でも一見静かですが、いったん波がくると磯場一面がサラシになってしまいます。

 この辺りでこの波だと、真鶴の北面は全滅の可能性があります。でもうまい事に真鶴は南面に逃げるとベタ凪になっていることが多く、どこかで竿を出すことが可能なんです。そんな経験からあまり心配もせずに餌やさんに向かいました。
2.朝からラッキー(だったのかどうか・・・)
 最近御用達の青木さんで、オキアミ3kg+1kgを買って、配合剤は何にしようか迷っていると、普通のビニール袋にマジックインキで「グレスペシャル ¥500」と書いたものが目にとまりました。ラッキー!!これはいいや、でもどうしてばら売りなんだろう?と思い聞いてみると「パッケージが破けちゃったんだよ。これは安いよ」との事、「じゃぁこれ下さい」と即決です。(安さ最優先(^_^;))

 そして店に備え付けのコマセクラッシャーにオキアミを入れようとふたを開けたところ、なんと!!前の人が途中で止めちゃったのか、アミブロックとオキアミ一角がほとんどそのまま残ってます。なんとラッキーな!!周りを見回しても前のお客はもういません。よしこのまま入れちゃえ!!
 小心者なもんで(^_^;)、辺りを気にしながら出来上がりを待つ事しばし、無事にクラッシャー終了。取り出そうとしてビックリ。バッカンからあふれそうな位に一杯出来上がってます。ドヒャーこんなに大量に仕込んだことは今だかつてありません。今日は大名釣りができるぞ、ふっふっふっ。

 さてと、いざ釣場へ・・・と思ったんですが、バッカンが重くて荷物が持ちきれません。今日は白磯ですから、20分は歩かないといけないので、ちょっと不安です、でも根性で歩き出しました。
 案の定、5分も歩かないうちに肩が抜けそうになってきました。根性です、何度も休んで荷物を持ち直し、休んで持ち直しを繰り返して、根性がそろそろガス欠になる頃、へとへとになってやっと海辺まで来たとき、そこにはとんでもない光景が・・・

 大ウネリで釣場が水没していました・・・ガーン(T_T)。そういえば電車の中で、今日は北面は全滅だろうなと自分で考えていたのに、朝からのラッキー続きでそんなことすっかり忘れてました。

 今干潮です。干潮でこれでは今日一日待ってても、とても入れそうもありません。しかし、根性だけでここまでたどり着いたので、もう引き返すだけの根性が残ってないし、しょうがない、ここはひとつタクシーでも呼ぶか・・・

3.カワウソよ、おまえもか
 タクシーが来るまでの間、次の作戦を考えました。南面のカワウソに行くか、いっそのこと福浦港にするか・・・。まあ南面なら何とかなるだろうと考え、カワウソに行くことにしましたが、このウネリでは竿を出せるところが限られる、ということはカワウソも釣り人が集中、満杯・・・なんて事になるとほんとにトホホだぞ。だったら、初めから福浦港にするか?でもテトラだと、後発隊のばらさんが嫌がるだろうし・・・しょうがないカワウソにしよう。ということで、カワウソに決定。

 タクシーを番場浦の駐車場で降りて、遊歩道を歩いて海辺に出てみてビックリ。一面真っ白、大サラシ・・・特に右側の榊下はウネリをもろに受けて、とても近づくことも出来ない状態。ところが物好きがいるもんで、岩場の上のほうには数人の釣り人が入ってますが、ありゃ自殺行為だぞ。

 さてわずかに残った根性を振り絞って、カワウソまでの遊歩道を歩いていきますが、「カワウソは大丈夫」「絶対大丈夫」と自分を慰めながらヨタヨタと、ペンギンのようになりながら必死で歩きました。遊歩道はきれいに整備されていますが、途中には急な上り階段があり、そこを超えて、下ったところにカワウソの入り口があります。下るくらいなら最初から上らせるなよな!!まあ勝手な言い分ですが実感です。

 やっと見えてきました、カワウソです。ガーン(T_T)、半水没状態です。カワウソよおまえもか・・・。でもよく見てみると、右側(福浦より)の高場の一箇所が濡れていません。その他は波をかぶってビショビショです。しばらく観察してみましたが、ほんとにその一角だけは波をかぶっていません。そこを目指すことにしました。

 入り口付近には先行者が2名、入ろうか迷っているようです。ちょっと挨拶を交わして、早足で追い越して目的の場所に向かいました。途中はタイドプールになっていて、大潮の満潮にはカワウソは完全に島になってしまうのですが、今日は若潮でしかも干潮です。だというのにタイドプールは岩場を乗り越えてきたウネリが流れ込み満水状態で、しかもそれが流れ出すため川のようになっています。
4.なんとかなるじゃん
 慎重に足場を選びながら、やっと目的地にたどり着きましたが、ほんとにこの一角だけは岩が乾いていて、まったく波をかぶっていませんし、荷物置き場も確保できます。これはラッキー、早速支度に取り掛かりましたが、なんとインナーロッドの糸通しワイヤーがない!!これは痛い(T_T)。しょうがなく予備竿での開始となりました。

 しばらく後に、入り口で迷っていた2人組みがすぐ左に入ってきました。釣座の目の前は、岩がえぐれていて、そこからサラシが払い出し、左に流れていきます。ということは下手に左側に入られると、私はコマセ係りで終わる可能性が高いと言うことです、これはいけません。でも右の岩の先はサラシの際になっていて、払い出しが少なく、コマセが溜まりそうな感じです。
 そこをポイントに決めて、苦労して運んだ大量のコマセをそこに集中的に打ち込むと、すぐにコッパが湧いてきます。これをコマセで留めておいて、少し沖目を狙う作戦にしました。

 しかし、目の前に岩が張り出していて、ちょっと釣り難いのですが、この際贅沢は言ってられません。道糸を岩に取られない様に気をつけながらの、何投目かにヒットです。ちょっといい手ごたえで24cmが上がりました。
 今日は釣れた獲物を全て写真に残そうと思い、スカリに確保しておきましたが、その後は20cm〜22cm位がコンスタントに当たって来るだけでなかなかサイズアップしません。

 そうこうしているうちに、ウネリに道糸を取られ、岩に絡んでしまい、浮きから下をごっそり失いました。ショック(T_T)。仕掛けを作り直し、再投入。だんだんウネリが大きくなってきています、あと何時間もつか・・・

 気がつくと他にも何人かが入ってきていますが、みな波にてこずっている様で、全身ずぶ濡れになって頑張ってます。私はぜんぜん平気です。ラッキー!!
5.お友達はどうしたの
 沖目で型が上がらないため、思い切って際を攻めることにしました。するとまたもやそこそこの手ごたえで24cm、そのすぐあとには、やたら横に走り回ってやっと引き抜いた26cmのイズスミと続きました。
 ウネリが足元を洗いそうになってきたため、そろそろ諦めようと考えていたとき、ばらさんから連絡が入リ、ここの状況を説明すると福浦港に向かうとの事。なんだ初めから福浦に行っときゃ良かった・・・

 とにかくばらさんが福浦に到着して、そこの状況を見て、やれそうならそちらへ異動する事として、それまでここで粘ることにしました。しかし、そろそろ限界が近づいてきているようです。隣の釣り人の荷物が波で押し流されてます。
 もうだめかと荷物整理を始め、獲物を写真に撮ってリリースしようとスカリを上げたところ、なんとグレがいません・・・しかも残っているのはイズスミだけ、ガーン(T_T)。ちょっとイズ君、さっきまで一緒にいたお友達はどうしたの?

 スカリに小さな穴が空いているのは知ってましたが、まさかそこから逃げていくとは・・・。何でグレが逃げてイズだけ残ってんねん、イズが逃げてグレだけ残ってて欲しかったわ。

 逃げたものはしょうがない、もう一度釣り返すのだ!と、一投入魂。これがすぐに釣れちゃうんですよ、でも22cmくらいでちょっと不満。とりあえずそいつの写真をとって撤収作業続行。すると奥のほうで、ずぶ濡れになって釣っていた人が来て「空きますか?」と言うもんで「空きますけど、そろそろ危ないですよ」と言ってあげたのにそこで釣り始めました。

 まだ大量に残っているコマセを担いで何とか撤収作業を完了して入り口に戻り、ほっと一服しながら見ていると、さっき私のいた場所も波をかぶってます。当然後から来た人はまたまたびっしょりです。かわいそうにとことんトホホな人がいるもんです。(他人の事だと快く笑えます)
6.不幸は我が身に
 ばらさんから福浦到着の連絡が入り、何とか竿を出せそうだということなので、急行することにしました。うっ、バッカンが重い・・・とても急行は出来ません。えっちらおっちら番場浦の駐車場まで戻ります。何でこんなに階段だらけなんだよ!!まったくもう・・・
番場浦の駐車場からは、またもやタクシーを呼んで福浦まで直行です。バッカンさえ軽ければバスで行けたのに・・・

 やっとのとこでばらさんと合流できましたが、ばらさんは竿を出していないとの事。確かにここもすごいウネリが入ってます。でも外側のテトラは何とかなりそうで、そこでやってみることにしました。
 この時つるぞうさんから連絡が入り、福浦に移動して来た事を伝えると、こちらに向かうとの事です。初めてつるぞうさんにお目にかかります、はてさてどんな方でしょう。

 福浦の外側は、大型テトラが入っていて、そこからよっこらせっと投げ込むような感じで釣り始めましたが、時折大ウネリが来るので、いつでも上に逃げられるように構えながら・・・
 型は上がりませんが、コンスタントに釣れて来ます。周りはあまり釣れていません、コンスタントに釣れているのは私だけです。しかし釣り難いです、ここでも道糸がテトラに絡まり、浮きごとごっそりなくしました(T_T)

 ばらさんは竿を出さず、後ろで見ているだけです。そのとき、一つの悲劇が起こりました。悲劇はばらさんにではなく私に訪れました。いつものように当たりに合わせると予想以上の重量感で、これは本日一番の型間違いなしと言えるものだったんですが、悲しいかなそれまでコッパしか釣っていなかったもので、その引きに対応できず、テトラに張り付かれてしまいました。引こうが緩めようが出てきません。

 こりゃ持久戦かなぁと考えていた時、なんか海面が異常に下がっていきます。底まで見えそうなくらい下がったと思ったら、一転ぐんぐんせり上がってきます。こりゃやばい!!どうしようどうしよう。
逃げようにも持久戦の最中です。糸を切れば今ならまだ逃げられるけど、どうしようどうしよう・・・
ドドドーーン!!と一際威勢のいい音と共に目の前が真っ白になりました。ひたすらじっと耐えます。

 今日一番の大波でした。またもや全身シャワーの洗礼を受けてしまいました。さっきカワウソでずぶ濡れの人を笑った祟りでしょうか。結局ハリス切れで獲物も取れず、踏んだり蹴ったりです。
 でもめげません、全身シャワーぐらい日常茶飯事です。最近では一日一回浴びないと物足りないくらいで、釣りに来た気がしません(T_T)。なんとすがすがしい、心まで洗われた様な爽快感です。
その後も釣り続けたことは、言うまでもないことです。日常茶飯事ですから・・・
7.つるぞうさん登場
 しかし今のはデカかった。波もですが獲物もです。まあ40cmはあったでしょう(40cmなんて釣ったことないから分かる訳ない・・・)。残ったのはずぶ濡れの服と、ベチャベチャのコマセだけです。コマセは水を捨てて、予備の配合剤を混ぜて復活。服も時間がたてば乾きます。しかしハリスと一緒に浮きも流失しました、これは戻りません。本日3個目の流失です(T_T)

 そういえばばらさんにこの光景をしっかり見られてしまいました。始めにテトラに張り付かれたときに大きな声で「張り付かれた」とか言っちゃったもんですから、注目されてたんですね。悲劇が終わったあと、ばらさん冷淡な声で「大丈夫?」、はいはい大丈夫です・・・

 服が乾きかけた頃、つるぞうさんが到着しました。初対面だと言うのに、私といえばシャワーの後だったもんで、髪の毛ざんばら、服よれよれ、つるぞうさん失礼しました。あっ髪の毛はほんとはもっとふさふさしてるんですよ、でもシャワーの後だったもんで・・・
 上納金としてビールの差し入れをいただき(ご馳走様でした(^○^))、いろいろと話しをさせていただきました。ほんとは一緒に釣りをしてもらえば良かったんですが、波がこんな状況ですし、おまけに予備竿を自分で使っちゃってるもんで、お貸しすることが出来ず申し訳ありませんでした。

 私はそのあともしばらく釣り続けたんですが、型が上がることはなく、3時で納竿としました。つるぞうさんとばらさんは、終始竿を出すこともなく、私が片付け終わるまで待っていてくれ、つるぞうさんに至っては、駅まで送ってくれました。つるぞうさんありがとうございました。しかし、何しに来たんだか分かりませんよね、上納金は取られるわ、最後まで付き合わされるわ、おまけに駅まで送らされるわ・・・
 結局今回もトホホをしでかしてしまいました。獲物は24cmまでと前回と同じ結果で、なかなかサイズアップしません。例年ならこの時期は30cmクラスが結構混じってもいい頃なんですが、波がこんな状態では・・・
 まあ今回は、竿を出せただけでもラッキーだったと言うべきでしょうか・・・

PS:
 しかしバッカンが重かった。下手にラッキーだなんて思って調子に乗ると後でしっぺ返しがくるぞ。
 教訓 コマセは程々が一番。

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